【まちづくり】「竹野」の焼き杉板の町並み再生から学ぶ3つのこと


兵庫県豊岡市竹野町は、日本海に向かって続く小狭路地があり、冬季になると強い北西風が吹き込みます。

焼き杉板の外壁は、横殴りに吹き付ける雨や雪から家屋を守るための技法であり、竹野浜の生活と歴史に基づいた町並みを形成しています。

地域の方々は、かつて北前船で栄えた地域に誇りをもち、伝統的な町並みを保存するために空き家の利活用や、地域再生の象徴となる活動を進めています。その中でも、「焼き杉板の活用」に関して具体的に詳しくご紹介していきます。

1) 焼き杉板の利点

焼き杉板の利点は大きく4つあります。

一つ目は「コストが安い」で、昭和40年代にも新建材はすでにありましたが、杉板よりも単価が高かったそうです。

二つ目は「施工がしやすい」です。

三つ目は「耐久力がある」です。四つ目は「施主の管理がしやすい」です。

焼き杉板は、手間がかかるのでコストが高いように思われますが、杉板を焼いた角の部分を残したまま施工すると、耐久性があるし、外壁に歪みが出ても1,2枚でしたら施主が自分で張り替えることが可能ですので、長く利用すると結果的に安くつきます。

(1)焼き杉板のデザイン

焼き杉板のデザインは、機械が普及して簡単に色々な加工ができるようになりました。また、防水シートを貼ってから板を張るため、多少の板の狂いを気にせず現在は色々なデザインができます。

焼き杉板の基本的な厚さは、表面を焦がすので、薄い板ではなく厚さ5分(15mm)の板を使用します。

板幅は収縮のことを考慮して、7寸から7寸5分が一番使いやすくて安いです。

また、張り方は、縦張りも横張りも可能ですが、横張りの方が手入れがしやすく張り替えが容易でありコストを安く抑えられるため、住宅では横張りが一般的です。

(2)焼き杉板の表面の炭の処理

焼き杉板の表面についている炭は使う場所の気候によって使い分けられています。風の強い場所であれば落とす必要がなく、 湿気のこもる場所であれば焼いた後の表面の炭はある程度落とす必要があります。

しかし、焼きっぱなしの板は黒い炭が飛び散って近所迷惑になりますので、最低限の消し炭は落とすようにしています。民宿などでは玄関だけは炭で汚れないように漆喰塗りにしたり、タイルを張ったりしています。

(3)焼き杉以外の材料

竹野の青井浜で産出される「青井石」が使われています。竹野は風が強いため、重しのために屋根や基礎石など幅広く建築材料として利用されてきました。

以上、「竹野」における「焼き杉板」を活かしたまちづくりの先進事例をご紹介いたしました。実務やNPO活動などにおいて参考になる部分がございましたら、ぜひご活用ください。

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